「上達した状態」というのは十人十色だったりする
私事ですが、最近私は文章に関する本や日本語文法の本を意識して読むようにしています。
なぜかと言うと、趣味物書きであり仕事でも文章をよく書く事から、もっと読みやすい、伝わりやすい文章を書きたいと思ったからです。
なにをどう上達したいのか
上達したいと考えた時、一番考えなければならないのはこれだと私は考えます。
コーチングの手法として、
- 理想の未来、目指すゴールを具体的に設定
- 現在とのギャップを確認
- そのギャップを細分化して埋める行動をする
それが常套手段なのですが、ものごとを意図的に上達しようと考えるならこの手法に則るのが上策でしょう。
例えば、漫画家になりたい人が、「絵が上手になりたい」と望んだとする。
ありがちなのは、描いた絵を見てもらってアドバイスをもらう方法です。
これは非常に効果的な方法ではありますが、一方で片手落ちだったりする。
何故ならば「どう言う状態になったらあなたにとって上達したという状態なのか」と言う視点が抜けているからです。
もちろんデッサンや構図などの基礎的なことで明らかなものは指摘してもらえると思います。
しかし多少のデッサンの狂いや構図のおかしさが、その人の絵の持ち味になっていることもあります。
そしてそのおかしさで表現したいと思っている人にとって、デッサンや構図の指摘は果たして適切なアドバイスでしょうか。
この場合、この人のあげたい画力はもっと意味合いが深く、更に言えば本当の望みは画力をあげたい、ではなかったのかもしれないという可能性があります。
そしてそれは、本人じゃないと分からない。
つまり、本人が向き合わなければならない問題だということです。
己と向き合って、「自分にとって上達した状態とは」「画力が上がるってどう言うことか」と言うことを具体的にする必要がある。
そうしなければ、せっかくアドバイスを求めてもどこか的を外してピンボケしてしまいしっくりこない、もしくは役に立たない、と言うことが起こり得るのです。
こちらの記事で「どうしたら上達した状態になるのだろう」と言っていたのはまさにこの事。
もしあなたが「漫画が上手になりたい」「文章が上手になりたい」と考えているとしたら、一体あなたにとって「どういうものがかけるようになりたい」のか 。
それを具体的にした方がいいです。
おそらくあなたにはあなたの理想とするイメージやお手本があると思います。
その理想と、今の現状を見比べ、分析する。
例えばあなたが仮に「絵が上手になりたい」と考えたとして、あなたにとって上手になった状態とは何でしょうか。
- 正面のバストアップだけではなくて色々な角度の人物の絵がかけるようになること
- 下書きはうまくいくのにペン入れをするとうまく線が描けないから、理想的な線を入れられるようになること
- 〇〇先生や**先生のような画風を描けるようになること
では、求めるアドバイスが違う、つまり尋ね方が違ってくると思いませんか?
理想と現実のギャップも、それを埋める行動も変わってくると思いませんか?
画力を上げたい。
絵が上手になりたい。
文章が上手になりたい。
これらの問いや願いに対して、一般的な、基礎的な部分で共通する解答がある一方で、アドバイスする人にとっても、アドバイスを乞う人にとっても、それぞれ正解が異なる。
だからこそ、あなたにとって「上達した状態とは何か」と言うことを具体的にしなければならない。
このなにをもって上達した状態なのか、ということ、つまり理想を具体的にすることが難しかったりするのですが、これに関してはまた別のお話です。